コロナ禍での原油価格暴落からのウクライナ侵攻による価格高騰により、原油投資で大儲けした投資家も多いことと思います。
しかし、この原油価格高騰により大損してしまった原油投資初心者がいました。
今回は、その一部始終をご紹介します。
WTI原油CFDとは?
WTIとはウェスト・テキサス・インターミディエイトの略で、アメリカ合衆国南部のテキサス州とニューメキシコ州を中心に産出される原油の総称です。
原油市場の主要な商品のひとつであり、先物価格に連動したCFDでも取り引きすることができます。
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WTI原油CFDを購入した経緯

もともとは原油等のコモディティ投資は、知識もないことからやるつもりはなかったのですが、某証券会社でコモディティ投資のキャンペーンがあったことから、勉強も兼ねて購入したのがきっかけでした。
【疑問】なぜ売りポジションを購入したのか?
自身の投資方針は中長期投資であるため、原油についても中長期の投資が可能かどうか考えました。
某証券会社のWTI原油CFDについては、発生する調整額は価格調整額のみであり、金利調整額は発生しません。過去の価格調整額の推移を見てみると、買いポジションの保有で価格調整額がマイナスになるケースがほとんどでした。
原油については保管コストがかかることから、長期で保有しているとコストがかかり続けることから長期保有には向かないであろうと判断しました。しかしそれであれば、売りポジションで保有していれば逆に価格調整額はプラスになり、長期保有で利益が出続けるのではと考えたのです。
そして実際に売りポジションで保有してどうなったかというと、なんと価格調整額は毎月マイナスが発生し続けたのです。
その後、原油価格は上昇を続け、含み損が膨らんできましたが、商品なのでいつかは値が戻り、その時に売却しようと考え、ほったらかしにすることにしました。その為、原油価格が上がるたびにロスカットレートを変更し続け、追加保証金の金額も大きくなっていったのです。
【唖然】突然のロスカット
2022年3月7日(月)に、その時は突如訪れました。
取引開始前はWTI原油価格115円であり、ロスカットレートは125円に設定していました。とりあえず日中の価格変動の様子を見て、危なければロスカットレートを変更しようと思っており、いつもの日常の感じでした。
そして、取引開始時刻がやってきました。
【取引開始午前8時00分】取引開始時刻の8時になった瞬間、WTI原油価格は115円から129円へ一気に上昇、一瞬にして14円も値上がりしたのです!
チャートを見ていなかったので知る由もなく、8時3分に一通のメールが来ました。
【お客様の保有されている建玉がロスカットレートに達したため、対象建玉を強制決済させていただきました。】
なんとも、あっけない幕切れでした。
呆然と、一通のメールを眺め続けることしかできませんでした。
結局、今回のロスカットにより100万円以上の損失が確定してしまったのです。
反省と収穫
反省
・WTI原油のボラティリティが、想像以上に大きかった。
株式の値動きに慣れてしまっていたため、WTI原油のボラィリティを甘く見ていました。
また、月曜日の取引開始時に急激に変動することがあるということも分かりました。
・WTI原油CFDは長期投資には向かない。
WTI原油CFDは売りポジションで価格調整額が必ずしもプラスになるわけではなく、長期投資には向かないと考えられます。
収穫
・原油市場についてのニュース等に敏感になり、知識が深まった。
原油に投資する前は原油市場のニュース等にほとんど関心がなかったのですが、投資してからは自然とニュースに敏感になり、知識も深まっていきました。
・株や債券、投資商品全般のお金の動きがより分かるようになった。
原油価格が上昇することで企業のコストが増加し、株価の下落につながるといったような相関性が分かるようになり、投資全般の知識が深まっていきました。


まとめ
- よく知らない投資商品は少額で始め、早い段階で損切りするべき
- 投資に失敗したとしても収穫も大きい
原油に投資したこと自体は良い勉強ではありましたが、やりかたに大きな問題がありました。しかし、原油市場の動向を日々注視することによって、いろいろ勉強になったことは大きな財産であります。
ただし、知識や経験のない投資商品については少額から始めるのが鉄則であり、レバレッジをかける場合は損失拡大回避のために早めのロスカットを想定しておくべきでしょう。
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